佐村河内氏のゴーストライター問題で、本当に論点とされるべきだったのは、本当にゴーストライターの問題だったのでしょうか？私は少し違う意見です。たしかに世の中には悪質なゴーストライターが星の数ほど存在します。しかし、佐村河内氏が本当に責められるべきは「東日本大震災」で慈善活動を装って商売をしたことではないでしょうか？

耳が聞こえない音楽家として活動していたことも許せません。本当に全聾の障害を持つ人を侮辱しています。それに加えてさらに「東日本大震災の被災者を慰める」といったような内容の楽曲をゴーストライターに作らせていたことは、本当に最低な行為です。
しかし残念ながら、このような最低な行為を行っていたのは佐村河内氏のみではないでしょう。覚えている人も多いと思いますが、東日本大震災があった当時、著名人たちは我先にと慈善活動に参加しました。中には本当に被災地の復興のために尽力した人もいるでしょう。しかし、単なる売名行為やイメージアップのために「偽善活動」を行った人も存在していたのではないでしょうか？

佐村河内氏の事件で本当に問題視されるべきだった問題、それは「東日本大震災に便乗した商売」ではなかったのでしょうか？とくに著名人や大企業は「被災地のため」といえば、たいていの行為がイメージアップにつながるような、そんな風潮がありました。もちろん中には世間に見透かされていた人もいましたが。
弱者を踏み台にして自分の利益を得るような、そんな最低な行為が露骨に行われていたことが、倫理的な問題として挙げられるべきだったのです。